12月16日、新潟第一高等学校(藤澤健一校長)のNIE研究発表会(2年次)が開催されました。研究主題は「ICTを活用した次世代の人材育成~新聞記事を通して現代社会の論点を考え、発信力を高める~」(実践担当者:五島拓教諭)指導は県NIEアドバイザーの押木和子教諭(新潟県立三条高等学校)が務め、新潟県高等学校文化連盟新聞専門部部長の諸橋孝二校長(高田南城高等学校)や県NIEアドバイザーの蟻塚宰子教諭(新発田商業高等学校)も参観しました。

 1年生の国語(現代の国語)「法律の改正に関わる文章、日本の労働問題に関わる資料を読み比べる」(授業者:五島拓教諭・齋藤雅彦教諭)は、デジタルスクラップした新聞記事やアンケートを基に、「事件事故」「社会問題」「政治」などの6つのジャンルを、興味関心別にグループ編成し、各社の新聞記事を比較・検討することを通して、その特徴や新聞の意義を明らかにする授業でした。

 生徒は仲間の発表やipadに保存されたプレゼン資料を見ながら、自分と仲間の考えを比較し、交流で得た新たな情報を基に、新聞の果たす役割についての考えを深めました。

 指導の押木教諭は、デジタルスクラップ活動のよさを指摘し、新聞記事とICT、そこにグループ活動を上手くマッチさせた取組であると評価しました。特に複数の新聞記事を自分たちで観点を決めて読み比べている姿が素晴らしいと話しました。今後は記事を読み深める上で、元の記事に立ち戻って考えの根拠を明らかにすることや、新聞と他のメディアの比較、過去と現在の記事、意見の対立する記事等を活用することで、「発見メディア」としての新聞の役割や意義がより明確になると話しました。

 県NIE推進協議会の伊藤会長は、生徒の生き生きとした姿の背景には、NIEの授業の基本の一つである「比較する活動」が適切に位置付けられていたとし、新しいNIEの形を示してくれたことに感謝を述べました。