

11月6日、新潟県立中条高等学校(横堀正晴校長)でNIEまとめの授業研修(1年次)が開催されました。「地域学習、さらに教科と教科をつなげて考えられる力の育成 ―新聞記事を使った教科連携の『見える化』の実践―」を研究主題に、第1学年と第2学年において授業が行われました。指導者は、担当NIEアドバイザーである蟻塚宰子教諭(新発田商業高等学校)が務めてくださいました。
第1学年は、渡邊俊明教諭による理科と杉下英倫教諭による国語の教科横断型授業です。導入時において、渡邊教諭は、新紙幣の北里柴三郎と、旧紙幣の野口英世に着目させることをとおして、話題を「生物学的免疫システム」に焦点化していきました。その後、国語科の杉下教諭が、「無痛化する社会のゆくえ」を、要点を抑えつつ読解させました。
その後、「地元の養鶏業者が、免疫システムを向上させる飼料を新潟大学の先生と共同で開発中」という新聞記事を読ませ、これが「無痛化する社会」に該当する流れか、違う流れかを考えさせました。この活動をとおして、教科書の内容が実はとても身近な内容なのだと生徒たちに気付かせる学習でした。
第2学年では、石山精哉教諭による地歴公民と佐藤達哉教諭による工業の授業でした。地球温暖化への対策として再生可能エネルギーの導入を説明し、話題を風力発電に絞り込みました。
実際に小型の風車を持ち込んだり、過去の新聞記事からメリットやデメリットを確認したりする活動を通して、生徒一人一人に多角的考察を促し、村上・胎内市沖洋上風力発電事業について、「自分はどう考えるか」を問いました。
新聞記事により、過去の問題や他地域での問題を整理させることにより、生徒に自分事として捉えさせたり、多角的考察するための方法を確認させたりする授業でした。
教科横断型という提案性のある取組に、次年度への期待が膨らみました。