第5学年国語「資料を用いた文章の効果を考え、それをいかして書こう」の様子
第6学年国語「今、私は、ぼくは」の様子
全体会における渡邊研究主任による研究概要説明

 11月22日、佐渡市立小木小学校(高橋高志校長)で、NIE研究会が開催されました。研究主題は、「新聞を読むことを通して、かかわりの中で伝え合う力を高める子どもの育成」です。研究主任・NIE担当は渡邊あずさ教諭です。

 それぞれの授業の指導は、第5学年は新潟市曽根小学校の古井丸裕三校長が、第6学年は佐渡市立相川小学校の貝瀬健太郎教頭が、務めてくださいました。

 後藤明子教諭による第5学年国語「資料を用いた文章の効果を考え、それをいかして書こう」は、教科書の作例や新聞記事などを参考に、自己の主張との整合性や資料同士の関係性を考えて資料を選ばせ、構成メモをつくらせる授業でした。主張が含まれる「はじめ」と「終わり」をパンとし、中の資料を「具材」に例えて、構成メモを「サンドイッチメモ」と呼んで整理させました。用いた2つの資料が類似する場合は「ハム・ハムカツサンド型」、個々に主張と結びついている場合は「ハム・たまごサンド型」等と分かりやすく命名することで理解が容易となる提案性のある授業でした。

 荒井拓途教諭による第6学年国語「今、私は、ぼくは」は、スピーチの構成を理解させ、インタビュー活動を通して「聞き手が何に興味をもつのか」「自分の話で足りないところがどこか」に気付かせ、それらをスピーチメモに反映させる姿を目指した授業でした。協議会では、指導者の貝瀬教頭先生から「NIEタイムでかかわり合う力が身に付いてきたことによる、雰囲気のよさに驚いた。」と評価されました。

 全体会における、渡邊研究主任からの研究概要説明では、昨年度の取組から浮上した課題、それに応じた改善策、改善策を行ったうえでの成果等、とても分かりやすく説明されました。

 県NIE推進協議会の伊藤充会長は、「5年生と6年生の2つの授業に共通するものは『文章構成』だった。文章構成の言語化は、発表の構成につながると同時に、思考の構成そのものとなる。これは、今のネット社会で自然と養われている『思考の瞬発力』に対して、いわば『思考の持久力』とも呼ぶことができるものである。小木小学校の研究は、思考力をじっくりととらえ、『思考の持久力』を養っている点が大変すばらしい。」と総括しました。