自分たちの提案をGT(ゲストティーチャー)と一緒に検討
各グループによる具体的にした提案の発表
協議会の様子

 11月26日、阿賀野市立笹神中学校(村上敏樹校長)で、NIE研究会が開催されました。研究主題は、「他者の考えを認めながら、自分の考えを豊かに表現する生徒の育成 ~新聞活用を通した実践から~」です。研究主任は磯部志乃教諭、NIE担当は石田渓介教諭です。

 指導者は、新潟県NIEアドバイザー(日本新聞協会認定)である新発田市立第一中学校の海老名崇教諭が務めてくださいました。

 第3学年総合的な学習の時間「阿賀野市のためにできること」が、研究主任の磯部志乃教諭によって実践されました。

 笹神中学校の総合的な学習の時間では、1年生が「郷土を知る」の学習において、郷土の今を知り阿賀野市の良さや課題(問題意識)をもつ学習を進めます。2年生は、「郷土と比較する」の学習において、広い視野で文化や歴史を学び、そこに生きる人たちと触れ合うことで他地域の良さと阿賀野市の良さの再発見をするよう学習を進めます。3年生は、「共に生きる」の学習において、様々な人たちの生き方を学び、自分の将来に必要な知識やスキルに気付き具体的な進路選択を考える学習を行います。

 本時では、他者との意見交換を通して、自分の考えを分かりやすく他者に伝える表現力を養うこと、そして「魅力ある阿賀野市」のために、地域活性化を自分事としてとらえ、課題解決に向けた自分の考えをもつことをねらっていました。

 素晴らしい専門家の皆様を、各グループのゲストティーチャーとしてお招きし、まず生徒の提案を聞いていただきました。生徒は、地域活性化に関する様々な新聞記事から、それを地元に置き換えて考え、自分の考えをまとめていました。ジャンル分けされたグループにおいて話し合いが進みました。各グループとも、自分たちの考えが実際に実行できるように具体化されていきました。

 指導者の海老名先生は、本実践の成果をまとめてくださいました。「①新聞記事から地域活性化の新たな視点を獲得し、考えが広がったこと。」「②ゲストティーチャーとの対話によって地域活性化のプランが具体化し、考えが深まったこと。」「③総合的な学習とNIEを掛け合わせて自分の考えを豊かに表現できたこと。」等です。その上で、「振り返り」を発表させ、「阿賀野市の将来」を考えさせると同時に、今度はそれを自分事として「自分の将来」を考えさせるようにすることで、さらに素晴らしい取組になると評価しました。

 NIE推進協議会の伊藤会長は閉会の挨拶において、授業者である磯部研究主任の細かい配慮が行き届いていたことなどを含め、新聞を使った持続可能な授業モデルとなるような素晴らしい授業だったと総括しました。

 生徒の皆さんの提案が実行される日が楽しみです。