12月5日、聖籠町立蓮野小学校(藤井政明校長)で、NIE授業研究会が開催されました。1年目校は「まとめの校内授業研修」を実施していただくことになっていました。にもかかわらずNIE授業研究会として公開してくださいました。研究主題は、「主体的に学ぶ子どもの育成 ~新聞を活用した課題設定の工夫を通して~」です。研究主任・NIE担当は髙橋亜由美教諭です。
それぞれの授業の指導は、3人の「新潟県NIEアドバイザー」が担当してくださいました。第2学年は新発田市立御免町小学校の髙澤元教諭が、第3学年は下越教育事務所の小池満喜子指導主事が、そして第6学年は新発田市立豊浦小学校の関慎太郎教頭が務めてくださいました。「新潟県NIEアドバイザー」とは、NIEの実践経験豊富な方の中で、日本新聞協会から認定された先生のことです。
丸山睦央教諭による第2学年生活「様々な写真から季節を探そう」は、数多くの新聞から切り抜いた季節感が表れている写真を活用していました。単元の前半で、授業などで撮影した身近な写真を季節ごとに分けてパンフレットを作り、身近な地域における自然の様子や、生活の様子の変化を学習していました。本時では、「より広い地域」の自然や人々の生活について、季節に合わせてその様子が変化していくことに気付かせるために新聞の写真を活用していました。
田村沙也香教諭による第3学年道徳「よりよい自分をつくる」では、柔道の阿部詩選手を紹介したいくつかの新聞記事を活用し、オリンピックで負けてしまった後も新たな目標に向かって粘り強く努力する姿の裏には、仲間や家族を含めた周囲の人から勇気をもらったり支えてもらったりしていたということに気付かせることを通して、粘り強く努力しようとする態度を育てるという授業でした。新聞記事の大まかな内容が理解しやすいように、注目させたい箇所にサイドラインを引いて提示するという配慮がなされていました。
佐野明彩教諭による第6学年道徳「支え合って生きている」では、導入時において、薬物依存に対するイメージとのずれを生み、疑問を抱かせるため、リハビリ施設「新潟ダルク」を紹介した新聞記事にある入寮者の笑顔の写真を用いました。そして、入寮者の方々の努力や思い、入寮者の絆などに気付かせたり、地域住民の理解が入寮者を支えていることを理解させたりしながら、偏見や憶測ではなく、事実から物事を判断し、相手を理解しようとする道徳的判断力を育てることをねらいました。
数々の素晴らしい実践に触れ、来年度の研究会が、とても楽しみになりました。
