発表会全体の様子
各チームのブースの様子①
各チームのブースの様子②

 12月17日、新潟県立糸魚川高等学校(須戸修校長)で、NIE研究会が開催されました。糸魚川高校では「高校魅力化への道 ~探究活動に新聞を活かす~」と題して、昨年度から継続してNIEに取り組んでおられました。NIE担当は、松田彰英教諭です。研究会当日は、児玉悟教頭が授業を進めてくださいました。指導者は、昨年度まで糸魚川高校の校長であり新潟県NIEアドバイザー(日本新聞協会認定)でもある、新潟県立新潟翠江高等学校の早川勝志校長が務めてくださいました。

 普通科第2学年108人が取り組んできた「総合的な探究の時間」が公開されました。単元は、地域の諸課題や自己の関心がある事象を学びの対象とし、年間を通して取り組んできた「糸魚川学」です。「新聞記事データベースを活用して行った探究活動の成果を発表し、興味・関心から設定したテーマの面白さ、すばらしさ、意義等を他者に伝える」ことを本時のねらいとして、他学年の生徒や学習にかかわってくださった皆さんに学びの成果を発表するという学習場面でした。

 「越の丸ナスって知ってる?」「糸魚川で働こう~大切な地元を守るために~」「清走中」「糸魚川JKのせっかくグルメ!!~糸魚川を盛り上げよう~」等々、学級を解体し、興味や関心に応じて33チームに編成されたグループによる発表が各ブースで行われ、体育館は熱気にあふれました。

 本発表会には、糸魚川高校の卒業生でもある井川賢一副市長や靏本修一教育長が参加してくださいました。靏本教育長は、講評の中で「NIEの学びの成果を深く捉えて分析している姿がとても頼もしかった。」と賞賛されました。

 指導者である早川校長は、「新聞は作る過程で多くの人がかかわっている確かな情報として、自分が必要としている情報だけでなく、世の中が必要としている情報が、新たな情報として入ってくる点に良さがある。最終的に大切なのは人の輪に入るコミュニケーション力なので、このような努力を続けてほしい。」と糸魚川高校生の学びを高く評価した上で、今後の活躍のための手段を示唆しました。

 発表会後の協議会においては、本実践が「高校魅力化プロジェクト」の取組にNIEの取組を絡めた実践であると、第2学年主任の坂本たえ子教諭から分かりやすい説明がありました。

 閉会の挨拶の中で伊藤会長は、すべてのチームにおいてすべての生徒が、「①糸魚川市の課題を明確にした。②自分の進路意識、興味関心を明確にした。③学びのために新聞などの客観的データをしっかりと学んだ。以上のことが、素晴らしい発表につながった。」と本実践のポイントをまとめ、「他校の参考になり得る実践だった」と評価しました。