


12月18日、新潟市立南万代小学校(平山誠校長)でNIEまとめの校内授業研修(1年次)が開催されました。研究主題は、「知識・技能を生かし、自分の思いや考えを豊かに表現できる子どもの育成 ~表現意欲を喚起し、表現の良さを認め広げる学習過程の工夫」です。NIE授業実践においては「新聞活用を通して事実を基に考えを述べる力を高める」ことをねらい、この日は第4学年1組において国語の授業が行われました。NIE担当は、研究主任の渡邉裕子教諭です。指導は、新潟県NIEアドバイザー(日本新聞協会認定)の新潟市立大鷲小学校牛膓昌克教頭が務めてくださいました。
大塚彩花教諭による第4学年国語の単元「理由や例を挙げて、考えを書こう ~もしものときにそなえよう~」では、単元のゴールを投書の作成としていました。前時終了時点までのワークシートを、全員が机上に用意していました。そこには、「初め」には何を伝えたいのかが書いてあり、「終わり」には自分の考えが書いてあります。「中」だけは、どの子も空欄になっていました。本時では「ペットを連れた避難を広めるために書く投書文について、『中』の情報が不十分なモデル文と実際の新聞記事を比較してモデル文に足りない情報を補うことを通して、『中』には『終わり』に書いた自分の考えの理由になる事例を挙げるとよいことに気付き、自分が用いる事例を選ぶことができる」ことをねらいました。大塚教諭は、『中』にあてはめるためのモデル文を2つ用意していました。Aは、『終わり』に書いた考えと合っていない事例が取り上げられているモデル文です。Bは、『終わり』の考えと事例が合っているモデル文です。2つを比較し検討させたり、各自がどのような文を『中』にあてはめたらよいか考えをもたせた上で意見交流をさせたりしながら授業を進めました。
指導の牛膓教頭は、「大塚先生の授業から学ぶところ」として、いくつかを紹介してくださいました。「新聞記事を基にして投書を書く」という、単元を貫く課題解決的な活動が明確に位置づいているという「単元構成のよさ」。モデル文ABから妥当な文を選択する際の理由を問う「本時のよさ」。そして、新聞を学びにいかす手立て等を分かりやすくご説明くださいました。
活発な意見交換がなされた協議会の様子から、来年度の研究会が楽しみになりました。