第1・2学年「実践発表」の様子
第3学年道徳「一緒に生きるってどういうこと?」の様子
第6学年国語「発信しよう、私たちのSDGs」の様子

 12月12日、新潟市立横越小学校(音田和行校長)で、NIEまとめの校内授業研修が実施されました。研究主題は、「柔軟なコミュニケーション力の育成 ~新聞記事の活用を通して~」です。研究主任・NIE担当は、中浜愛美子教諭です。

 指導者は、横越小学校の学校担当アドバイザーの中村康教諭(新潟市立両川小学校)、そして牛膓昌克教頭(新潟市立大鷲小学校)で、お二人とも「新潟県NIEアドバイザー」です。「新潟県NIEアドバイザー」とは、NIEの実践経験豊富な方の中で、日本新聞協会から認定された先生のことです。

 

 低学年部では実践発表が、中・高学年部では授業公開が行われました。

<実践発表>

 第1学年では「①新聞で遊ぼう」「②新聞から探そう」「③新聞から学ぼう」の3つに継続して取り組んできたことを、第2学年では「①新聞記事の紹介と投票」「②文字・言葉探し」「③4コママンガジグソーパズル」「④写真に吹き出し」「⑤写真に見出し」等に取り組んできたことを、それぞれ実践にもとづいて具体的に発表してくださいました。

 指導者の中村教諭は、例えば第2学年の④について、見出しや吹き出しに入る言葉を探す活動の継続は、子どもの語彙を増やすきっかけとして有効であると価値付ける等、それぞれの活動を評価しました。

<授業公開>

 第3学年では、里見香織教諭による道徳「一緒に生きるってどういうこと?」の授業が行われました。授業のはじめに、まず「クマ出没数や被害に関するグラフが掲載されている新聞記事」を巧みに提示し、「人の立場」から考えたり、「クマの立場」から考えたりする中で、人も野生動物も平和に暮らしていくために、自分にできることはないかを考えさせ、自分たちにできることを進んで行おうとする意欲を高める授業でした。

 指導者の牛膓教頭は、新聞に掲載された時事性の高いグラフを資料として活用している点、マンガ形式の記事を活用することで理解を促した点などを「NIEの価値」としてまとめました。そして、それら「NIEの価値」と関係付けて里見教諭の実践を振り返り、実感を伴った理解を促した上で、自分事として考えさせていた点を評価しました。

 第6学年では、渡邊祐太教諭による国語「発信しよう、私たちのSDGs」の授業が行われました。児童は、SDGsにおける発信したい内容を決めていて、パンフレットの構成も理解しています。ただ、そのパンフレットに取り入れる資料について、どのようなものを取り入れたらよいか、よく分からない状態にありました。そこで、見出しや資料を隠した状態の新聞記事を提示し、どのような資料が入るとより効果的に伝えることができるかを考えさせる活動を通して、自分の主張に合った資料を収集・選択できるようになることを目指した授業でした。

 指導者の中村教諭は、授業過程の中で、新聞記事をもとにした「見出し当てクイズ」で筆者の伝えたいことを読み取らせていた点、「写真当てクイズ」で「意図」に合った写真であることを読み取らせていた点等を、高く評価しました。

 

 7月に校内研修で授業を行った大倉寛史教諭の実践の成果を礎にして,全学級で新聞記事を活用した実践を重ね続けていることが素晴らしい、と学校担当アドバイザーの中村教諭が話題にしていました。

 学校全体の研究についてまとめられた要項にある児童アンケートの結果等を見て、このアンケート結果がどのように変わっていくのか、来年度の取組とその成果がとても楽しみになりました。