「星野源のオールナイトニッポンin 日本武道館」の模様
「星野源のオールナイトニッポンin 日本武道館」の模様

 ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』(毎週火曜 深1:00)の4年半ぶりの番組イベント「星野源のオールナイトニッポンin 日本武道館」が、8日に開催。イベント前からラジオ愛に詰まった演出で、配信、会場それぞれの場所からリスナーとともに楽しんだ。

【写真】あの男も登場!多幸感にあふれた3時間半のイベント

■開演前からうれしいサプライズ! 「ジングル」のコーナーには大物も参戦

 2016年3月にレギュラー放送が始まった『星野源のオールナイトニッポン』(以下『星野源ANN』)の番組イベントとしては、2021年9月に開催したオンライン限定公演「星野源のオールナイトニッポン リスナー大感謝パーティー」以来、4年半ぶり。番組10周年となる節目のタイミングでのイベント開催となった。

 開演時間前、会議室を模したサブステージには、すでに星野源の姿が。いつもの放送前のように、リスナーからのメッセージなどを確認する様子を見せる心憎い演出で早くも魅了した。それだけではなく、『星野源ANN』と同じ曜日の『オールナイトニッポン MUSIC10』(後10:00)を担当している鈴木杏樹が“武道館のどこか”から『MUSIC10』特別編の生放送を届けた。鈴木が、自身の選曲として星野の「恋」「光の跡」を流すと、会場からも拍手が広がった。

 さらに『ANN』の直前に放送されている『ミュージック・パーティー』も、特別版として会場で流れ、通常通りに森戸知沙希が担当。リスナーたちが『ANN』を聴く前に聴取している番組が次々と流れることで「いつものラジオ」の風景がそこに広がった。そうこうしているうちに、午後6時の時報とともに番組が始まった。

 星野が「どうもこんばんは、星野源です!きたぜ、きたぜ!」とあいさつ。リスナーからのメールを読み上げると、拍手が返ってくることから「おもしろいね、メール読むだけで拍手が聞こえますよ」と新鮮な様子に触れつつ「最後までよろしくお願いいたします。3万人のみなさんが見てくださっているみたいで…」と呼びかけた。

 タイトルコール後に「ビタースウィート・サンバ」が流れると、会場から手拍子が。オープニングトークでは「鈴木杏樹さんがラジオやってくれましたけど。いつものラジオを再現したいということで、このラジオのヘビーリスナーである杏樹さんだったらOKしてくれるかなって。収録でいかがですかとお願いしたら『ぜひ生でやらせてください』とおっしゃってくれて。そして『オールナイトニッポン』といえば、おなじみ『ミュージック・パーティー』。『ミュージック・パーティー』好きなんですよ。堀くんがディレクターをやっておりまして。もともと、僕の番組で“大入袋”というラジオネームだったんですけど」とラジオにまつわる“縁”も打ち明けた。

 番組ではおなじみのグッズ「ねぶり棒」をプレゼントする際に流れるBGMでは、会場では紫のライトが激しく光る演出があり、これには思わず星野も爆笑。フリートークでは、自身がリスナーとして経験したからこそ、ラジオイベントにおける「普通のラジオをやる」大切さを語った。「ジングル」のコーナーでは、YOASOBI、三浦大知、レイザーラモンRG、上柳昌彦とポメラニアン、ダウ90000、ジョイマン・高木晋哉からも愛のこもった“ジングル”が送られる超レアな展開もあり、星野が「うれしい!」「鳥肌がすごい!」としみじみ。名物リスナーたちによる「ジングル」も健在で、星野が手を叩いて笑ったり、うなったりする姿が見られた。

■リスナーから熱い思いが続々! ”あの男”も満を持して登場「武道館生まれ、武道館育ち」

 ジングルのコーナー後には、リスナーから『星野源ANN』への熱い思いにあふれたメールが続々。細野晴臣、藤井隆からのメッセージもあり、一つひとつをしっかりと読み上げ、寄せられた思いへの感謝を伝えていった。その上で「テレビとか本とかあると思うんだけど、ラジオって、人の心の中にスッと入ってくる。そこがラジオの好きなところでもあります」と呼びかけた。武道館ならではの選曲後は「この後は、武道館にあの男がやってきます」と予告して、番組常連リスナーの嬉し涙じゃじゃ丸氏、タク・ヨシムラ氏に迫るVTRが放映され、感動と笑いが押し寄せる『星野源ANN』ならではの映像であった。

 VTR後は、“あの男”ことニセ明が登場。「どうも、みなさんこんばんは、ニセ明です!ついに来たね。本当にね、ニセは武道館生まれ、武道館育ちなんでね。こういう風に古巣に帰ってこられてうれしいよ。みんな来てくれて、配信で、オンラインで見てくれて本当にありがとう。緊張しています。トークだけでステージをやるのが初めてだから、怖いよねぇ」と笑わせた。そんな“ニセさん”の武道館に、宮野真守に憧れる永遠の16歳・雅マモル、ハマ・オカモトによく似たウソノ晴臣、上白石萌音によく似た上白石まねからメッセージが寄せられた。

 希少がんを患ったリスナーから「万が一、自分がいなくなった時のために、家族のために、ニセさんからのメッセージがほしい」とのメールが寄せられた際には、ニセが「すごく無責任でまっすぐなことを言うよ」と切り出し、こう続けた「あなたがいなくなっても、家族のみなさんは、あなたの思い出とともに強く生きていきます。(万が一のことが起きても、自分自身は怖くないというメッセージに対して)きっとすごく怖いと思うし、それを突っぱねるだけの度量もあると思う。だから、今を存分に執着して、存分に生きてください。自分のことをぜひ心配してください」と応えた。その後は「Fake」を歌い上げ、武道館をステージを後にした。

■超貴重な音源も公開 充実感と多幸感あふれる3時間半に「本当に楽しみました」

 「ニセさん」の余韻も冷めない中、本家・窪田等氏がナレーションを務める形で、ある番組スタッフに迫るVTRも。星野が、ジングルのコーナーで「全部、同列ですから」と口にしていたが、その言葉通りに、野木亜紀子氏、バナナマン・日村勇紀、菅田将暉、上柳昌彦、春日俊彰、佐久間宣行、橋本直、若林正恭といった豪華なメンバーからのメッセージも、別途コーナーを設けるわけではなく、同じコーナー内で“同列”に読み上げられていった。リスナーからは「僕は大学生になった時、コロナ流行中で、大学に行くことができず、家に引きこもっていました。楽しいはずの大学生活なのに、何も面白くないなと思っていた時に『星野源のオールナイトニッポン』に出会い、ラジオの楽しさ・すごさ・面白さを知りました。メールを投稿して、番組を聴くことが本当に楽しくて、四六時中、番組に使えそうなことがないかなと考えていました。生活の軸みたいになっていました。(中略)僕にとって『星野源のオールナイトニッポン』は、間違いなく青春です」というステルス豆鉄砲氏のメッセージをはじめとした、どれも愛にあふれたコメントばかりで、星野が思わず感極まる瞬間が何度も訪れた。

 その後に「10年間ラジオをやってきて思うこと」についてトーク。「自分にとって『星野源のオールナイトニッポン』とは、何でしょう。そもそも、自分にとってラジオとはなんだろうと思うと“わからないままでもいい場所”ですね」と切り出すと、自身の人生を振り返っていき「ラジオをイヤホンで聴いている時は、誰も間に入ってこなかったんですよ。友だちとかの目線もない。だからその時、いつかラジオやってみたいと思ったんですよね。こんなバカみたいな空間を作れたら良いと思ったんです。この10年やって、そういうものが、画面の前で見てる人や、ここに来てくれた人やきょう来れなかった人、リアルタイムではまだ見れていない、お仕事とかしてる人、いろんな人に、伝播してるのが本当に嬉しいし…だから『星野源のオールナイトニッポン』は、生き方とか別にわからなくても、居ていい場所だなと思います」と話していった。さらに貴重な音源も公開されるなど、たまらない時間が続いていった。

 いつまでもどこまでも続くと思うほど、濃密な“ラジオ”も終わりの時間がやってくる。日本武道館を舞台にしたオンラインイベントで、星野が3時間あまりにわたって届けた“ぜいたくな通常回”。10周年を祝う場で流れる、エンディングの「Friend Ship」も“いつものエンディング”だが、この日は弾き語りで披露。星野がこれまで、そしてこの日のライブで伝えてきたことと歌詞の内容も相まって、グッとこみ上げてくるものがある。盛大な拍手に包まれながら「本当に楽しいイベントでした。本当に楽しみました、ありがとうございます!みなさん、10年間ありがとう。まだ3月いっぱい続きますからね。最後まで楽しんでいきましょう。それでは、星野源でした!また来週」と締めくくった。