【2025/09/29】

 韓国には「産後調理院」と呼ばれる、出産後の産婦の回復と新生児のケアを専門的に提供する施設があります。

 韓国では出産後、実母や義母の助けを受けて自宅で産後の養生を行う伝統がありました。しかし、核家族化や女性の社会進出が進んだことなどにより、家庭内で十分なケアを受けることが難しくなってきたため、1990年代から産後ケアのサービスを提供する産後調理院が登場し始めました。

 韓国保健福祉部が2024年に行った調査によると、産婦の約85%がこの施設を利用しており、首都圏に約270カ所、全国では約450カ所が運営されています。

ソウル中心部を流れる清渓川。かつては川を覆って高架道路を建設したが2005年に復元され、現在は憩いの場として多くの市民が集まる

 ほとんどの産婦は病院で出産しますが、出産後は通常3〜4...

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