前市長の久住時男氏の辞職に伴う新潟県見附市長選は12日投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で元国土交通省官僚の稲田亮氏(50)が、無所属新人で元県職員の名古屋祐三氏(66)を約5800票差で破り、初当選を決めた。

 7年ぶりの選挙戦は、5期19年続いた久住市政の継承か刷新かを中心に争われた。市民は久住氏が後継として出馬要請した稲田氏を新たなリーダーに選んだ。

 稲田氏は久住市政を継承し、子育て支援の充実や官僚として築いたネットワークの活用を強調。久住氏や同氏の後援会、立憲民主党の菊田真紀子衆院議員(新潟4区)、一部の自民党系市議、建設業者らから支持を受けて組織戦を展開し、圧勝した。

 稲田氏は当選確実となった12日午後10時半前、新町3の選挙事務所で久住氏をはじめとする支持者たちと万歳を繰り返した。「まだスタートに立っただけ。市民の期待に応えられるよう精いっぱい頑張りたい」と気を引き締めた。

 名古屋氏は、久住氏に批判的な早川吉秀元自民県議や自民系市議らから支援を受けた。県庁で財政、産業振興を担った実績をアピールして市政の刷新を訴えたが、選挙態勢が十分に整わずに伸び悩んだ。

 投票率は56・56%で、直近で選挙戦となった2014年の65・57%を9・01ポイント下回った。

▽当日有権者数 3万3712▽投票者数 1万9066▽投票率 56・56%▽無効 188

◇見附市長選開票結果(選管最終)

当 12、371 稲田   亮50 無新(1)

   6、507 名古屋 祐三66 無新

(カッコ内の数字は当選回数)