7月5~7日、サンパウロで、恒例の日本祭りが開かれました。3日間で19万5千人が訪れました。

 日系人が主催する日本祭りは今年で22回目。日系人イベントとしては国内最大規模だといわれています。日系人、ブラジル人が一体となって祭りを楽しみました。

 今年の祭りのテーマは「ブラジル移民111周年記念」となっていましたが、要は年に一回、ブラジルの日系人が一堂に集まり、飲んで食べて踊って騒いで楽しい一時を過ごそうという趣向なのです。

 全国の県人会のメンバーがそれぞれお得意の料理を出し、ふるさとをアピール。人気だったのは長崎チャンポン、広島のお好み焼き、沖縄料理など。もちろん、新潟の餅もなかなかの好評でした。
 

新潟のコーナーも設けられた日本祭り=サンパウロ

 会場を盛り上げる演芸のコーナーでは、プロも顔負けの歌唱力があるゲストがブラジルや日本の歌を熱唱。さまざまな踊りも披露されました。日本の着物を着た日本舞踊は最近下火となり、グループによるダンスなど、動きの速い演目が人気だったようです。

 ダンスといえば、日本ではAKB48など女性グループが人気のようですが、日本祭りに登場したのは60歳代が主力の女性でした。

 手の振りなどがお世辞にもそろっているとはいえません。でも踊っている女性はみんな元気に満ちあふれていました。

 「遠い異郷の地で、頑張って生きてきましたよ。子どもたちもみんな、立派に育てたよ」と言わんばかりに、明るい笑顔が並んでいました。

 私も日本の料理でおなかを満たし、女性たちから元気をもらいました。十分満喫させてもらいましたが、最後にぜいたくな感想を言います。

 近代日本の工業力や技術力を示す製品紹介とか、昔から伝わる日本文化の深さを示す物の展示があったら、もっとよかったのになあ。


駒形 秀雄さん(新潟市東区出身) 
 (駒形さんは1933年生まれ。商社勤務を経てサンパウロに住んでいます。昨年からブラジル新潟県人会長を務めています)