
防さび処理を終え、一般公開される順動丸の鉄製車軸=長岡市寺泊地域
新潟県長岡市が保存処理に取り組んできた、江戸幕府の外輪式水車型の「外輪」を回転させて進む船。蒸気船「順動丸」の鉄製の車軸が3月10日、長岡市寺泊地域の汐見台(旧寺泊中学校跡地)にある市の倉庫で一日限定で一般公開される。糖類の一種「トレハロース」を使った防さび処理が2月に完了し、約13年ぶりにお目見えする。市は「新しい技術を使った保存処理の成果をぜひ見に来てほしい」としている。
順動丸は、1861年に英国で建造され、河井継之助や勝海舟ら幕府の要人や関係者が乗船。戊辰戦争では会津藩が幕府から借り上げて武器などを輸送していた。だが、68年に寺泊沖で新政府軍から砲撃を受けて座礁し、敵方に奪われるのを避けるため自爆したとされる。
沈没し...
残り534文字(全文:834文字)