新潟地裁
新潟地裁

 2023年3月に新潟県三条市島潟の住宅で妻と息子が刺され息子が死亡した事件で、殺人と殺人未遂の罪に問われた同所、無職の被告の男(73)の裁判員裁判の論告求刑公判が5月15日、新潟地裁(小林謙介裁判長)であった。検察側は懲役14年を求刑、弁護側は無罪を主張して結審した。判決は5月20日。

 検察側は論告で、被告には精神障害の影響はあったが、遺書を用意し計画を立てて一家心中への一貫した行動をしているため善悪を判断する能力があったと主張。完全責任能力が認められると指摘し、「取り返しのつかない事態になり、結果は極めて重大で悪質だ」と非難した。

 弁護側は最終弁論で、「生活や病気への不安で、被告の精神状態...

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