新潟に移住した歌手のウェルドンさん。後ろは信濃川=新潟市中央区

 マイケル・ジャクソンやテイラー・スウィフトら米音楽界のトップスターたちに贈られる「グラミー賞」。その最高峰の舞台にノミネートされた世界的アーティストが、新潟県に移住していました。ハワイアン歌手のウェルドン・ケカウオハさん(57)。常夏の島ハワイから、なぜ雪国・新潟に移住したのか。ウェルドンさんを直撃しました。 

 ウェルドンさんはハワイ・ホノルル出身。父からウクレレを与えられたことをきっかけに4歳から音楽を始めます。

 10代で仲間とバンドを組み、ハワイのコンテストで優勝。米国シアトルでの生活などを経てホノルルに戻り、1999年にアルバムデビューを果たします。

 翌2000年には、ハワイで最も権威のある音楽賞「ナ・ホク・ハノハノ・アワード」で 最優秀新人賞を受賞。その後もいくつもの音楽賞を受賞し、 ハワイの音楽シーンを代表するトップアーティストとなりました。

 伝統音楽に新風を吹き込んだウェルドンさんの楽曲は国内外で高く評価され、2013年には「第55回グラミー賞」の最優秀リージョナル・ルーツ・ミュージック・アルバムにノミネートされました。

 

 惜しくも受賞はなりませんでしたが、テイラー・スウィフトやビヨンセらと同じステージに立ち、存在感を放ちました。

◆運命の出会い

 世界的アーティストの仲間入りを果たしたウェルドンさんがなぜ、新潟にやって来たのでしょうか?

 ウェルドンさんは公演のため日本を訪れた際、新潟市在住のフラダンサーYUKOさんと出会います。

 ステージでダンスを披露したYUKOさんに「一目惚れした」というウェルドンさんは新潟への移住を決断。2020年に結婚しました。

 

◆ハワイアンスタイル@新潟

 常夏の島ハワイで生まれ育ったウェルドンさんは、雪国・新潟でどんな生活を送っているのでしょうか?

 ウェルドンさんによると、ハワイの男性は太陽の日差しを目一杯浴びようと、普段から薄着だそうです。

 新潟移住後もそのスタイルは変わりなく、ウェルドンさんは家の中で日頃、リラックスした薄着ですごしているといいます。

 ただ、雪国の冬は寒いです。ハワイにいた時と比べて「風邪をよくひくようになった」と優子さんは心配そうです。

 それでも、愛する「ユウちゃん」のいる新潟が一番。信濃川沿いを散歩するのが何より楽しみで「川と海と空が広くて、近くて、まるでハワイみたいだ」と笑顔を見せます。

 日本酒が大好きで、納豆もよく食べるそうです。

 ウェルドンさんは普段、YUKOさんのフラダンス教室に参加。踊りのレッスンのBGMを歌っています。

 グラミー賞ノミネート歌手の生歌をバックに、フラを学ぶことができる世界一贅沢な教室です。

 ◆フラ大国ニッポン

 ウェルドンさんが日本移住を決めたのは、YUKOさんへの愛だけではありません。...

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