見えない「勝利のシナリオ」

　次期衆院選新潟５区は、前長岡市長の森民夫氏（７２）が無所属での立候補を表明し、元知事で自民党現職の泉田裕彦氏（５８）、前知事で事実上の野党統一候補の米山隆一氏（５３）との三つどもえの構図になる公算だ。与野党対決から一変、知名度の高い森氏が無所属で割って入る形となり、情勢は混とん。各陣営とも「勝利へのシナリオ」が不透明な状況になっている。

◆泉田氏　保守分裂の懸念浮上

　４月２６日午後、立候補の会見を終えた森氏が向かった先が、泉田陣営に波紋を広げた。５区選出で自民党衆院議員だった故長島忠美氏の自宅だった。仏前で出馬を報告した。

　２００４年の中越地震時に森氏は長岡市長として、山古志村長だった長島氏と連携し、復興に当たった。会見...