ハリウッドで開催された映画「めぐみへの誓い」の上映会＝２０２４年５月、カリフォルニア州（Ｍプロジェクト提供）
海外在住の日本人らでつくるＮＰＯ法人「Ｍプロジェクト」が、新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん１９７７年１１月１５日、新潟市立寄居中学１年の時の下校中に失踪。２００２年９月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして０４年に「遺骨」を出したが、ＤＮＡ鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。＝失踪当時（１３）＝の拉致事件を題材にした映画「めぐみへの誓い」の外国語字幕版を各国で上映しようと力を入れている。これまでにドイツやアメリカなどで計２０回以上開催。新潟小、寄居中時代のめぐみさんの同級生、池田正樹さん（６１）も昨年、チェコの上映会に駆け付け、思いを訴えた。メンバーは映画を通じて海外から世論を喚起し、膠着（こうちゃく）状態が続く拉致問題の進展を目指す。
活動のきっかけは２０２１年、ドイツ在住のドイツ語教師、吉岡綾子さん＝福岡県出身＝が一時帰国中に映画「めぐみへの誓い」を鑑賞したことだった。エンドロールで多くの支援者の名前が並ぶのを見て「これほど多くの人が帰国を願っているのになぜ解決できないのか」と涙があふれたという。何か力になりたいとドイツ語の字幕を手弁当で制作。友人らに思いを伝え、共感が広がった。
Ｍプロジェクトの事務局を務める...
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