新潟市で横田めぐみさん=失踪当時(13)=が北朝鮮に拉致されてから48年となった15日、拉致被害者らの早期帰国と問題の全面解決を訴える「忘れるな拉致 県民集会」が、新潟市中央区の市民芸術文化会館で開かれた。中継で参加しためぐみさんの母早紀江さん(89)は「これからの子どもたちを守るためにも、みんなで力を合わせて(拉致問題を)解決していただきたい」と協力を呼びかけた。
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新潟日報社と新潟県、新潟市が主催し、市民ら約700人が参加。佐渡市の拉致被害者、曽我ひとみさん(66)や被害者家族、政府からは拉致問題担当相を務める木原稔官房長官が出席した。
早紀江さんは、めぐみさんが拉致されてからの歳月を振り返り「『どうしてこんな目に』と悩み、海に飛び込めば楽になるだろうかと何回思ったか分からない。自分の子(が被害者)だったらと置き換えて考えてほしい」と切実に訴えた。
めぐみさんの弟の拓也さん(57)と哲也さん(57)は、高齢となった早紀江さんの体調の不安を語りながら、被害者の親世代が存命のうちに帰国がかなうよう重ねて求めた。
拓也さんは10月のトランプ米大統領との面会を「非常に重要」だったと振り返り、日朝首脳会談に意欲を示す高市政権には「首脳会談を開催し、全拉致被害者の即時帰国を実現してほしい」と強く訴えた。
曽我さんはともに拉致された母ミヨシさん=失踪当時(46)=を思い「腰も曲がって、体も小さくなっているかな。本当にもう一度会えるんだろうかと頭によぎることもあるが、絶対に諦めない」と語った。
集会では新潟市ジュニア合唱団が、めぐみさんが中学で歌った「翼をください」などを歌った。
被害者家族らは、昨年の集会からの1年間で集まった、問題解決を求める署名4万2507筆を木原官房長官に手渡した。
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「絶対に諦めない」。幸せな日常生活と自由を奪われた拉致被害者、長い年月離ればなれで苦しみながら救出を願い続ける家族。ともに高齢になり、再会を望む思いは切実だ。...























