【2021/08/02】
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中が震撼(しんかん)したのは言うまでもありません。
私が住んでいるニューヨーク(NY)のマンハッタンでも、昨年3月から政府側の勧告により、不要不急の外出が禁止されることになりました。
あれから約1年半。こちらでは7月4日にアメリカ独立記念日を迎えることができました。今年の独立記念日は喜びに満ちた祝いの日となりました。
新型ウイルス禍の1年半を振り返ると、人々の生活が変わらざるを得ない状況になり、「眠らない街」と呼ばれたマンハッタンも一時期は街に人がほとんどいなくなりました。
活気もなくなり、街は閑散。主に飲食、観光、エンターテインメント業で街が成り立っているマンハッタンですから、大規模な事業の廃業・衰退・リストラなどで、今後の将来に対する人々の不安は募っていくばかりでした。
黒人差別反対運動やアジア系の人々への嫌がらせもあり、不安は増す一方でした。
しかし、逆境に強いニューヨーカーは、そんなことにも負けませんでした。
今回再認識させられたことは「当たり前は当たり前ではなく、日々に感謝をして生きなければならない」ということでした。
大変な状況であっても、マンハッタンの人々の絆は強く、どんなに大変な時でも困った人がいれば、お互い助け合い、支え合い生きていく。人として当たり前のことが当たり前に行える行動力、強いハートを持つニューヨーカーには感服する思いです。
人種の壁を超えた人々の深みと温かさにあらためて気付かされました。人と人とのつながりは尊く、まさに今の現代社会に求められていることだとも感じました。
日本では東京五輪の熱戦が繰り広げられています。私もテレビも見ながら声援を送っています。米国の選手を応援しようか、日本の選手を応援しようか迷う時もありますが、五輪も人の絆を確認するいい機会になることでしょう。

NY在住で新潟市出身の三味線奏者史佳さん(左)と一緒にヤンキースタジアムで大リーグ観戦。球場もかつてのにぎわいが戻ってきた=6月
◎大滝哲生さん(新潟市秋葉区出身)大滝さんは1988年生まれ。渡米10年目で、現在はNYで不動産の営業をしています。