2019年3月からアマゾナス州マナウス市に駐在しています。赴任当初は、高温多湿の気候とどこへ行ってもキンキンに冷やされた室内との寒暖差などで通院の日々を過ごしてきましたが、いつも明るくて親切な人たちのサポートもあって少しずつ生活に慣れてきました。

 マナウスはジャングルとアマゾン川のある北部に位置し、赤道に近く常夏です。日本やサンパウロのような四季はなく、12~5月の雨季と6~11月の乾季があります。

 雨季はスコールが多く降りますが、一日中雨が降り続く日はありません。乾季は雨が少なく気温が上がりますが、36度を超える日はほとんどありません。年間を通して寒暖差が少なく、慣れてくると過ごしやすく感じます。

 そんなマナウスの休日の過ごし方の一つに、アマゾン川での魚釣りがあります。アマゾン川ではピラニアやアロワナ、ピラルクなどの魚が有名ですが、狙うのはピーコックバスです。現地ではツクナレと呼ばれ、大きいものでは10キロを超える巨大魚です。釣りのシーズンは、乾季終盤の9~11月。川の水位が10メートルも下がり、魚の密度が高くなります。

 ツクナレ目当てに世界中から釣り人がマナウスにやってきて、各地で釣り大会が開催されています。私もマナウスで釣りを始めました。釣り当日は、車やボートで拠点となるロッジに移動し、そこから小型ボートで釣り場へ向かいます。

 川の真ん中で突然のスコールに見舞われたり、小型ボートのエンジントラブルがあったりでひやひやすることもありますが、大自然の中で一日を過ごすだけで一番のリフレッシュになっています。

アマゾン川の釣り場。枯れ木の周りが狙い目だ

 釣りのシーズンは終わり、常夏のクリスマスも経験しました。マナウスの風景は年間を通して変わりませんが、クリスマスだけは違いました。街のあちこちにイルミネーションの飾り付けを見掛けました。

 日本の反対側にある赤道直下の街での暮らしを満喫しようと思っています。


藤田 利也さん(長岡市出身)
 (藤田さんは1983年生まれ。2005年日本精機に入社、現在はマナウス市の現地法人に赴任しています)