
曽我ひとみさんらが手がけた学習教材。曽我さんが長女を抱いた表紙の右の写真はこれまで未公開のもの
北朝鮮による拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者で新潟県佐渡市の曽我ひとみさん1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。(65)が、市役所の同僚と一緒に拉致問題に関する学習教材を作成した。初公開の写真を盛り込み、実体験や一緒に拉致された母ミヨシさん=失踪当時(46)=への思いをつづっている。曽我さんは28日、新潟日報社の取材に応じ、「どうしたら問題が解決するか、子どもたちも一緒に考えてほしい」と語った。
学習教材のタイトルは「かあちゃんに会いたい」。14ページあり、北朝鮮による拉致の概要や、曽我さんが拉致された当時から帰国するまでの状況、心境を写真と文章で説明している。
表紙には未公開の写真を1枚使用。24歳ごろ、北朝鮮で撮影されたもので、曽我さんが1歳の長...
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