
第2回日朝首脳会談から20年を前に単独インタビューに答える蓮池薫さん=柏崎市
2004年に第2回日朝首脳会談2004年5月22日、小泉純一郎首相(当時)と北朝鮮の金正日総書記(当時)が平壌で会談し、02年に帰国した拉致被害者の家族5人を日本に迎え入れた。5人は蓮池薫さん、祐木子さん夫妻の子ども2人、地村保志さん、富貴恵さん夫妻の子ども3人。曽我ひとみさんの家族は、元米兵の夫ジェンキンスさんを米国が訴追する可能性があり、来日が持ち越された。曽我さん一家4人は04年7月、インドネシア・ジャカルタで再会を果たし、全員で帰国・来日した。が行われ、拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者の家族5人が帰国してから5月22日で20年となる。新潟県柏崎市の拉致被害者、蓮池薫さん(66)、祐木子さん(68)夫妻らの子どもたちを日本に迎えたが、他の拉致被害者の再調査では進展がなかった。02年に帰国した5人以外で誰一人取り戻せないまま、歳月だけが過ぎている。
「とにかくほっとした。これで日本でやっていけると思った」。柏崎市の拉致被害者で...
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