
拉致被害者と家族を「一日も早く会わせて」と語る曽我ひとみさん=5月13日、佐渡市の新潟日報佐渡総局
拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者家族の帰国につながった2004年の第2回日朝首脳会談から5月22日で20年となるのを前に、新潟県佐渡市の拉致被害者、曽我ひとみさん1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。(64)が13日、佐渡市で新潟日報社の単独取材に応じた。曽我さんは家族との再会を望み続けた当時の心境について「絶対に会える。家族を信じ待つことが宿命だと言い聞かせていた」と吐露。また、共に拉致された母ミヨシさん=失踪当時(46)=を、今も同じ思いで待っているとし、政府に3回目の首脳会談を開き拉致問題を進展させるよう求めた。
2002年の第1回日朝首脳会談は...
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