
新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は11月7日の定例記者会見で、10日に告示される柏崎市長選挙(柏崎市長選)が選挙戦の見通しとなったことについて「さまざまな行政課題がある中で、いろいろな考えの方が手を挙げ、市民に判断を仰ぐということは極めて望ましい」と述べた。
桜井氏は8月末に3選出馬を表明。11月6日には市内の飲食店経営者で、東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。に反対する市民団体の共同代表、阿部由美子氏が立候補を表明した。
阿部氏は柏崎刈羽原発の再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。阻止を訴えるとしており、桜井市長は市長選の争点が「再稼働の意義を認めるか、認めないかということになる」と語った。...
残り378文字(全文:698文字)