中部国際空港に向かって新潟空港を飛び立つトキエアの機体=9月27日
中部国際空港に向かって新潟空港を飛び立つトキエアの機体=9月27日

 航空会社トキエア(新潟市東区)が就航を目指す佐渡線で、将来的に導入を予定していた新型小型機「ATR42-600S」について、フランスの航空機メーカーATRが開発を中止したことが11月14日、分かった。トキエアは佐渡線開設当初は調達可能な別機種を使用する想定だったため、長谷川政樹社長は新潟日報社の取材に「目下の就航に変更はない」としつつ、計画の見直しが必要との認識を示した。

 開発中止はATRがホームページ(HP)で発表した。HPによると、中止理由について、サプライチェーン(供給網)の緊張が長引く状況を踏まえ、現行製品の強化に注力するなどとしている。

 トキエアは現在小型プロペラ機2機で運航している。佐渡-新潟、佐渡-東京方面を計画する佐渡線就航に向けては、滑走路が890メートルと短い佐渡空港で離着陸できる機種として、開発中の新型機「ATR42-600S」の使用を想定。新型機の開発には時間がかかるため、まずは現在使っている機種より小さい、調達可能な別機種を3号機として導入し、座席を減らして軽量化することで佐渡線の運航を開始する予定にしている。

 トキエアによると、3号機は12月上旬に日本に到着予定。2024年度内に空港を使用した訓練に入り、当初はチャーター便からの佐渡線の早期就航を目指す。

 一方で開発中止となった新型機は...

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