佐渡高で行われた蓮池薫さんのオンライン講演会=11月15日、佐渡市
佐渡高で行われた蓮池薫さんのオンライン講演会=11月15日、佐渡市

 北朝鮮による拉致被害者で、新潟産業大学特任教授の蓮池薫さん(67)が11月15日、新潟県佐渡市の佐渡高校でオンライン講演した。蓮池さんは「北朝鮮は拉致問題北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。(への日本の世論)が静かになってほしいと思っている。若い世代も忘れないという意識が大事だ」と訴えた。

 人権教育の一環で全校生徒・教員約600人が視聴した。蓮池さんは北朝鮮の拉致の目的などを解説。スパイ養成のために若者を次々と襲ったことや、拉致した日本人になりすましてスパイ活動をした工作員がいたことなどを説明した。

 生徒からの「北朝鮮でどうやって気持ちを強く持ったか」という質問に、蓮池さんは「絶望していたが殺すつもりはないと分かり(拉致の)目...

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