クスリのアオキ紫竹山店=6日、新潟市中央区
クスリのアオキ紫竹山店=6日、新潟市中央区

 全国に千店舗超を展開するクスリのアオキホールディングス(HD、石川県)が、県内で中堅スーパーを取り込み店舗網を一気に拡大させる。医薬品、食品がそろう利便性、スケールメリットを生かした低価格を強みとするドラッグストア。人口減が進む地方で、地場スーパーとの顧客獲得競争が一層激化することが予想される。

 北信越地域を地盤とするクスリのアオキHDは26府県に計1089店舗を展開。県内では86店舗を運営、今回の買収で118店舗となる。店舗数では、県内スーパー最大手のアクシアルリテイリング(長岡市)の70店舗、ウオロクHD(新潟市中央区)の46店舗を大きく引き離す。

 クスリのアオキが店舗網を急拡大させる手段の一つが、地方の食品スーパーの積極的なM&A(企業の合併・買収)だ。2020年のナルックス(石川県)を皮切りに次々に事業譲り受けや子会社化を進める。県内でも、23年に2店舗運営のサンエー(糸魚川市)のスーパー事業を譲り受けた。

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 ドラッグストアは全国で急成長している。経済産業省が発表した25年上半期小売業販売額によると、ドラッグストアは前年同期比6・2%増の4兆5711億円。伸び率はスーパー(同4・9%増)、コンビニエンスストア(同3・6%増)を上回る。

 客足の伸びに貢献しているのが食品販売だ。ドラッグストアの売り上げ全体の3割超を占め、前年同期比9・9%増。幅広い商品をワンストップで買えるとあって、地方の高齢者層のニーズをつかんでいる。

ピアレマート新和店=6日、新潟市中央区

 スーパーのM&Aを繰り返したクスリのアオキは特に食品の比率が高い。25年5月期の売上高のうち「食品・飲料など」が5割超を占める。ドラッグストアは食料品の利益率を抑え安価で販売する一方、利益率が高い医薬品や化粧品の販売で収益を確保するビジネスモデルが特徴ともされる。

 今回の買収も食品部門強化の一環とみられる。25年12月に発表した中期経営計画でも、さらなるM&Aと、それによる生鮮部門のノウハウを持つ専門人材の確保を明記している。

キューピット南紫竹店=6日、新潟市東区

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 県内食品スーパーは「異業種」の出店攻勢に危機感をにじませる。ウオロクHDの広報担当者は「全国展開の仕入れ力は圧倒的で菓子やドリンクは安い」。別の県内スーパーも「(利益率の高い)医薬品を置けないスーパーでは利益面では厳しい」と打ち明ける。

 ウオロクHDは大型店舗の強みで対抗する構えだ。「食品の品ぞろえは負けられない。これまでに積み上げたノウハウに磨きをかける」と力を込めた。...

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