市販薬を過剰摂取するオーバードーズ(OD)が原因と疑われる救急搬送者数が、新潟県内でも若年層を中心に増えている。ODは一時的な高揚感を得られることもあるとされるが、意識障害などの健康被害や、最悪の場合は死亡する恐れもある危険な行為だ。なぜ手を出すのか-。当事者らの声に耳を傾けると、抱える苦悩が浮かび上がった。(報道部・小出秀)

 新潟市消防局の集計によると、管内でODによるとみられる救急搬送者は増加傾向で、2023年は174人に上った。データがある20年以降は、いずれの年も10代と20代の若年層が約半数を占め、女性が全体の7〜8割と多い=グラフ参照=。

 国による全国調査でも同様で、県感染症対策...

残り1567文字(全文:1867文字)