被団協のノーベル平和賞受賞を喜び、核廃絶運動への決意を語る県原爆被害者の会事務局長の西山謙介さん=長岡市
被団協のノーベル平和賞受賞を喜び、核廃絶運動への決意を語る県原爆被害者の会事務局長の西山謙介さん=長岡市

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)米国による1954年の太平洋・ビキニ環礁水爆実験をきっかけに、56年8月に長崎市で開かれた第2回原水爆禁止世界大会の中で結成された被爆者の全国組織。「ふたたび被爆者をつくるな」を合言葉に、核兵器廃絶と原爆被害への国家補償を訴えてきた。国内外で証言活動を続け、被爆者の健康問題の相談事業も行っている。高齢化で地方組織が次々と休止、解散。会費や寄付金で活動費を賄ってきたが、財政難に苦しんでいる。(共同)が12月10日、ノルウェー・オスロでノーベル平和賞授賞式に臨んだ。新潟県の被爆者らは、世界の核廃絶運動を先導してきた被団協の活動が評価されたことを喜ぶ。一方で「核の脅威が迫っているからこその受賞ではないか」と世界情勢に危機感を強め、原爆被害の実相を伝え続ける決意を新たにしている。

 「長年の先人の活動を思うと受賞はよかった。ただ、喜びばかりではない」。...

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