
水俣病被害を訴える新潟市などの男女が、国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償などを求めた新潟水俣病第5次訴訟の控訴審第2回口頭弁論が2月25日、東京高裁(鹿子木(かのこぎ)康裁判長)であった。原告側は被害を拡大させた国の責任を追及したほか、新潟県阿賀町の男性が意見陳述し症状の苦しさなどを訴えた。被告側は国の責任について否定した。
原告側は、川魚を常食していた阿賀野川沿いの地域が、他の地域に比べ症状の割合が高い点について「個人の症状との因果関係の判断にも応用でき、より重視すべきだ」と求めた。国の責任については、新潟の公式確認前の1960年ごろには「昭和電工鹿瀬工場が...
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