議員連盟が開いた院内集会であいさつする会長の西村智奈美衆院議員=12月11日、都内
議員連盟が開いた院内集会であいさつする会長の西村智奈美衆院議員=12月11日、都内

 水俣病問題の3度目の政治解決に向けた期待が高まっている。少数与党となり、過去2度、政治解決が図られた際の政治状況と似ているためだ。高齢化が進む新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。の被害者団体も「時間がない」と早期の事態打開を望む。被害者団体の要望を受けるなどしてきた超党派の議員連盟「水俣病被害者とともに歩む国会議員連絡会」の会長は、衆議院新潟1区選出で立憲民主党の西村智奈美衆院議員が務める。議連として具体的な道筋を描けるか、真価が問われそうだ。(報道部・山田功)

 「いち早く救済に動いてほしい」「最後のチャンスだ」。2024年12月中旬、衆院第2議員会館の会議室で議連が開いた集会。水俣病被害者らが口々に、政治解決へ動きを強めるよう訴えた。

 水俣病被害を訴える...

残り1258文字(全文:1578文字)