老朽化し、鋼矢板に穴が開いた排水路=3月、新潟市西蒲区
老朽化し、鋼矢板に穴が開いた排水路=3月、新潟市西蒲区

 県が造った基幹的農業水利施設受益面積100ヘクタール以上の水利施設で、用排水路のほか、河川をせき止めて取水する頭首工、ダム、揚排水機場などがある。(※ページ下部に詳細)で、老朽化による補修・更新などの対策が必要な795施設のうち、未着手の施設が約半数の411施設あることが10日までに、県のまとめで分かった。補修には地元農家の資金協力が必要な上、県の財政難もあり対策が遅れている。県は未着手施設の監視を強化し、緊急性を踏まえて対応していく方針だ。

 2023年度末までに県が整備したのは1278施設。その中で23年度末までに対策が必要なのは795施設あり、うち384施設は更新などに着手している。

 農地転用で宅地化した土地が増えている中、排水機場などの農業水利施設が住宅地の浸水対策を担っている側面もある。老朽化で施設の機能が失われると、農...

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