国民大集会でシュプレヒコールをする横田早紀江さん(中央)、拓也さんら=24日、東京都千代田区
国民大集会でシュプレヒコールをする横田早紀江さん(中央)、拓也さんら=24日、東京都千代田区
 石破茂首相(右)も出席した「国民大集会」で思いを語る横田早紀江さん=24日、東京都千代田区

 北朝鮮による拉致被害者の救出を訴える「国民大集会」が24日、都内で開かれた。拉致された有本恵子1983年に7月ごろに欧州で失踪。北朝鮮は28歳で「ガス中毒で死亡」と主張。1970年の「よど号」ハイジャック事件の犯人とその関係者が拉致に関与したとみられているが、北朝鮮側はこれを認めていない。さん=失踪当時(23)=の父明弘さんが2月に96歳で死去したことを受け、親世代が存命のうちに解決するよう強く求めた。石破茂首相は「何としても突破口を開く」と日朝首脳会談への意欲を示した。

 会場では冒頭、明弘さんに黙とうをささげた。新潟市で拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の弟で家族会代表の拓也さん(56)は、恵子さんの写真を携えて登壇し「無念の思いを決して無駄にせず、全被害者を必ず取り戻す覚悟を決めていく必要がある」と強調した。

 まだ帰国していない政府認定被害者の親世代で健在なのは、...

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