
「ミスタープロ野球」と呼ばれ、戦後の日本を代表するスーパースターとして活躍した元巨人の長嶋茂雄さんが3日午前6時39分、肺炎のため東京都の病院で死去した。長嶋茂雄さんとゆかりのある新潟県のプロ野球関係者らも3日、スーパースターとの思い出に浸った。
「プロ入り時の監督。いろんな思いがある」。元巨人捕手で現在は巨人2軍バッテリーコーチを務める加藤健さん(44)=聖籠町出身=は、訃報に驚きと悲しみが入り交じった。
1998年、巨人からドラフト3位で指名された。新入団選手発表の記念撮影では、当時監督だった長嶋さんと一緒に写真に納まった。「テレビの中の人。緊張しっぱなしだったことは覚えている」と振り返る。
プロ2年目の2000年9月、初めて1軍戦に出場し、長嶋さんの下でプレー。「ドラフトで取ってもらったからには、何とか頑張らなければという思いが強かった」と語る。
投手として阪急(現オリックス)などで活躍した今井雄太郎さん(75)=長岡市出身=は、オープン戦で現役晩年の長嶋さんと対戦した経験がある。
「子どもの頃から憧れていた人と対戦できてうれしかったね」としみじみ。長嶋さんが引退後に解説者としてキャンプ取材に訪れた際は「ゆうちゃん、頑張っているね」と声をかけられたという。
日本文理高校野球部総監督の大井道夫さん(83)は高校野球の監督に就く前、出身地の栃木県で現役晩年の長嶋さんと懇意になり、ゴルフを一緒にする仲だった。
巨人監督時代にあいさつに行くと話が盛り上がり、試合開始直前になってしまったこともあった。「気取らない人だった。間違いなく日本のプロ野球を発展させた大功労者だ」としのんだ。
◆「誰もが好きだった」「唯一無二の存在」

「ミスタープロ野球」と呼ばれた元巨人の長嶋茂雄さん(89)が亡くなった3日、県内の関係者や野球ファンは、...