「りゃんと」を案内する女将の岡本美絵さん=佐渡市両津夷
「りゃんと」を案内する女将の岡本美絵さん=佐渡市両津夷

 能登半島地震の影響で長期休業している佐渡市加茂歌代の老舗「ホテル志い屋」が今月、両津夷に和食居酒屋「地酒と旬彩りゃんと」を開いた。女将(おかみ)の岡本美絵さん(48)は「観光客らに夕食を取る場所を提供し、両津の町に人の流れを生み出したい」と話している。

 宿泊先の外で食事を取る「泊食分離」など近年、旅行スタイルが変化している。一方で飲食店の数が限られる両津地区では、5月の大型連休や8月の帰省シーズンには「夕食難民」となってしまう観光客が少なくなかった。岡本さんはかねて、この状況が気になっていた。「佐渡に来たのにコンビニで食事を済ませるのはもったいない。ふらりと入っても地物が楽しめる店を」。ホテル再開に向けた動きと並行して、りゃんとの開店を決めた。

 開店準備には、志い屋の従業員総出で当たった。新店で活用するため、...

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