
JR羽越線の特急「いなほ」が脱線した事故の現場=2005年12月26日、山形県庄内町
山形県庄内町で2005年12月、JR羽越線の特急「いなほ」が脱線し、38人が死傷した事故から25日で20年となった。JR東日本が事故の原因となった突風対策を強化するきっかけとなり、人工知能(AI)や高性能レーダーを活用した探知システムが導入された。今年5月には、長野電鉄で突風が原因とみられる飛来物による死亡事故が発生。突風対策があらためて注目される中、専門家は「国レベルで高性能レーダーを拡充する必要がある」と指摘する。
羽越線の事故は05年12月25日午後7時過ぎに発生。乗客乗員46人を乗せた、秋田発新潟行6両編成の特急いなほ14号が砂越-北余目間で脱線、一部車両が横転して建物と衝突した。長岡市の女性=当時(22)=ら乗客5人が死亡、33人が重軽傷を負った。

国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)は08年、転覆限界風速を超えるほど...
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