災害時の活用が期待されるマンホールトイレ=新発田市大手町4のアイネスしばた
災害時の活用が期待されるマンホールトイレ=新発田市大手町4のアイネスしばた
ふたを開けて便器が設置できるマンホールトイレ。アイネスしばたにはマンホール計48基が並ぶ=新発田市大手町4

災害時の活用が期待されるマンホールトイレ=新発田市大手町4のアイネスしばた

 甚大な被害が出た2004年の中越地震や07年の中越沖地震などを受け、新潟県内ではマンホールトイレの設置が広がった。一方で平時に利用する機会は少なく、県民の認知度も高くない。災害時のトイレ問題に詳しい専門家は「緊急時に利用するだけなく、イベントなどでの“普段使い”を広めることが防災につながる」と指摘している。(報道部・小林千剛)

 防災機能を備えた新発田市の公園「アイネスしばた」。駐車場脇にマンホール計48基が等間隔に並ぶ。市の職員が縦40センチ、横25センチほどの長方形のふたを持ち上げ、さらに直径約10センチの円形のふたを工具で外すと深い空洞と水面が見えた。災害時は便座やテントを設置して使用し、排せつ物を下水道に流せる仕組みだ。

災害時の活用が期待されるマンホールトイレ=新発田市大手町4のアイネスしばた

 新発田市職員は「普通のトイレのように利用できる」と説明する。マンホールトイレは排せつ物のくみ取りが不要で、臭いも少なく...

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