H3の打ち上げ成功を喜ぶ長岡高専の矢野昌平教授(前列中央)ら=2月17日、長岡市西片貝町
H3の打ち上げ成功を喜ぶ長岡高専の矢野昌平教授(前列中央)ら=2月17日、長岡市西片貝町

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)による新型ロケット「H3国産の大型ロケットで、柔軟性、高信頼性、低価格の要素を兼ね備えた使いやすさを目指している。1段目の主エンジンには、新たに開発した「LE-9」を採用。機体全体も大型化し、現在主力のH2Aよりも、大きく、重い衛星を打ち上げられる。市販品の利用や3Dプリンターを用いた部品の製造、小型ロケット「イプシロンS」と技術や部品を共通化することで、徹底した低コスト化を図る。名前の「H」は燃料に使う水素の元素記号に由来する。」の打ち上げが成功した2月17日、関係者に安堵(あんど)と喜びが広がった。ロケットから目標の軌道に投入された超小型衛星を、技術面で下支えした長岡高専(新潟県長岡市)の教授や学生は、研究室で中継を見守った。ロケットが無事に打ち上がると拍手で祝い、日本の宇宙開発の発展を期待した。

 長岡高専発のベンチャー企業「インテグライ」が開発したシステムが2022年、JAXAに導入され、超小型衛星の燃料であるヒドラジンの保管に...

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