白鵬杯の個人中学生の部で優勝した大の里=2016年1月
白鵬杯の個人中学生の部で優勝した大の里=2016年1月
全国高校総体・個人決勝トーナメント進出者決定2回戦で立ち合う大の里(左)=2018年8月、静岡県沼津市
全国高校総体・個人決勝トーナメント進出者決定2回戦で立ち合う大の里(左)=2018年8月、静岡県沼津市
母校で入門会見を行った大の里(右)。二所ノ関親方も出席した=2023年4月、糸魚川市の海洋高
母校で入門会見を行った大の里(右)。二所ノ関親方も出席した=2023年4月、糸魚川市の海洋高
教育実習に訪れた母校で、体育の授業で相撲を教える大の里=2022年6月、糸魚川市能生
教育実習に訪れた母校で、体育の授業で相撲を教える大の里=2022年6月、糸魚川市能生

 大相撲夏場所千秋楽の5月26日、小結大の里がデビューからわずか1年で初優勝を遂げた。2年連続でアマチュア横綱に輝き、鳴り物入りで角界入りした23歳の大器。その強さの原点は、親元を離れて石川県から新潟県に渡り、厳しい鍛錬を積んだ中高6年間に凝縮されている。

 小学生時代は全国大会で好結果が出ず「何かを犠牲にしないと強くなれない。場所を変えて頑張りたい」と希望した。中学から指導した新潟県糸魚川市・海洋高校相撲部の田海哲也総監督(63)は「本当に相撲漬け。だからこそ、ど根性と底力がある」と述懐する。

 一日60〜70番の申し合いをこなし、稽古後は夜道を2〜3キロ走って道場から寮まで帰った。192センチ...

残り1240文字(全文:1540文字)