全国的に高年齢労働者の労働災害(休業4日以上の死傷者数)が増えている。働くシニア層の増加が背景にあるとみられるが、こうした労災を防ぐ取り組みが新潟県内でも広がっている。理学療法士が企業を訪問して予防や運動を指導するほか、企業もさまざまな対策で事故防止を図っている。

 新潟労働局のまとめで、県内では2023年、60歳以上の高年齢労働者の労災が前年比約4・8%増の766人に上った。高年齢労働者の労働災害は増えており、身体機能の低下などによる転倒災害が多い。

 聖籠町の段ボール製品製造・販売会社「藤屋段ボール」は労災防止のため、従業員が理学療法士から腰痛や転倒予防を学ぶ社内研修会を開いた。

 県理学療法...

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