
日韓の関係者が拉致問題の解決などを訴えたシンポジウム=9月25日、東京・永田町
北朝鮮による日本人拉致北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。問題などをテーマにした日韓関係者のシンポジウムが9月25日、東京都内で開かれた。1977年に新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の同級生や、朝鮮戦争で家族と離散した女性らが「日本と韓国が心を一つにし、一日も早く苦しみから抜け出すことを切望する」と問題解決を訴えた。
シンポは朝鮮戦争で家族をとらわれたり、離散したりした人たちの団体が主催し、約50人が出席した。
日本人拉致問題を巡っては2002年に被害者5人が帰国後、一人の被害者も救出できていない。めぐみさんの同級生の会代表の池田正樹さん(60)は「めぐみさんは北朝鮮の都合で人生を奪われた」とし、解...
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