
無投票で7回目の当選が決まった品田宏夫さん
新潟県の刈羽村長選挙は11月12日、現職の品田宏夫さん(67)が無投票で7選を決めた。1期目の就任以来変わらない政治姿勢で、手堅い村政を続けており、対抗馬は現れなかった。7期目は農業改革に重点を置くとしている。一方で、多選による村政のマンネリ化を指摘する声もある。農業改革については後継者不足への対応など、より具体的な農業施策を求める声が上がっている。
品田さんは就任以来、村民の自主性を高めようと「してやる役場、してもらう村民からの脱却」を訴え、村内に20ある集落自治を強化してきた。その効果を強く感じる点に、災害対応を挙げ「村民の自助能力を高めることで、災害に強い村になった」と手応えを語る。
6期目は社会インフラ維持に注力した。営業不振に陥った刈羽の大型商業施設を巡っては、店舗建物と土地を村有化し事業者に安価で貸し出すことで、撤退を防いだ。老朽化が進んだ刈羽診療所は、村有化した土地へ移転。「無医村にならずに済んだのは、大きなトピックスだ」と振り返る。
無投票当選が決まった11月12日、刈羽村上高町の選挙事務所に集まった支持者からは、「まだ品田が必要だ」などとする声が上がった。

▽“マンネリ化”に危惧の声
「福祉の充実など、もっと村を良くするやり方があるのではないか」。ある村議は語る。村内には、...
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