竹ひご作りやかごの編み方を入門者に教える葛綿慎さん(右)=長岡市上塩
竹ひご作りやかごの編み方を入門者に教える葛綿慎さん(右)=長岡市上塩

 近くの山で切り出した竹をなたで割る作業を繰り返し、出来上がった竹ひごを、縦、横、斜めに編んで、丈夫なかごに仕上げていく。新潟県長岡市栃尾地域の上塩地区で週2日開講する「竹道場松兵衛」は、昔ながらの竹細工を若い世代に伝えている。月1回、体験会も開く。師匠の葛綿慎(まこと)さん(80)は「竹の用途は幅広く、最後は土に返る良さがある。技術を残していければうれしい」と笑顔で語る。

 葛綿さんの住む集落ではかつて、竹で米とぎや野菜洗いに使うざる、かご作りが盛んで、農家の冬の収入源だった。葛綿さんは子どもの頃、両親の作業を見よう見まねで覚えた。

 プラスチック製品の普及とともに、竹製の日用品の需要は減り、作...

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