
イノシシ対策として設置された箱わな。センサーとカメラを備える=上越市柿崎区(上越市提供)
上越市で、イノシシなどの農作物被害対策にデジタル技術を活用する「スマート捕獲」の取り組みが広がっている。猟友会の高齢化や担い手不足が進む中、仕掛けたわなを見回る負担の軽減や効率的な捕獲につなげる狙いがある。近年多発しているクマ対策も含め活用を図っている。
14市町村が合併した上越市は総面積の約7割、耕地面積の約4割が中山間地域で、獣類の出没数も多い。特にイノシシは2023年度の年間捕獲数(県まとめ)が千頭を超え、県内全体の3割を占め、最多となっている。
農作物被害も拡大しており、市によると、イノシシによる水稲被害面積は21年度の3・8ヘクタールから24年度は9・8ヘクタールと、2・6倍に増加。畑地の被害も多く、猟友会などはわなを設置し対策に力を入れるが、捕獲の有無を確認するため定期的な見回りが欠かせず負担も大きい。
▽ICT使い鳥獣被害防止
スマート捕獲は、情報通信技術(ICT)などを使い、農作物に被害を与える鳥獣を捕獲する取り組みだ。...
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