自社が出版した冊子を持つ「リトルクリエイティブセンター」の渡辺桃子さん=岐阜県各務原市
 自社が出版した冊子を持つ「リトルクリエイティブセンター」の渡辺桃子さん=岐阜県各務原市
 自社が出版した本を持つ「サンライズ出版」の岩根順子さん=滋賀県彦根市
 自社が出版した書籍を示す「サンライズ出版」の岩根順子さん=滋賀県彦根市
 次男が経営する会社の牛舎で乳牛をなでる木下豊さん。編集作業の合間に飼育を手伝う=長野県小布施町
 「文屋」を経営する木下豊さん=長野県小布施町

 書籍や雑誌などの紙媒体の市場が縮む中、しぶとく生き残る地方の小さな出版社もある。執筆者と連携したセミナー開催や文具の製作販売で収入源を増やし、自費出版によるコスト低減で経営を維持。紙にこだわり地域の文化を守っている。(浜谷栄彦共同通信=記者)

 ▽編集者の仕事

 「地域、筆者の中に眠る素材を見つけ出し、本に仕立てるのが編集者の仕事だ」。1999年に故郷の長野県小布施町で「文屋」を立ち上げ、本の編集に当たる木下豊さん(66)が言う。

 小布施町は、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎が晩年を過ごした場所。古い町屋や蔵が並び、クリやリンゴの栽培も盛んだ。現在、年間約100万人の観光客が町を訪れる。出版を通じて...

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