上越市柿崎区に建設が予定される産廃最終処分場の施設配置イメージ図。上は竹鼻地区、下は下中山地区(新潟県提供)
上越市柿崎区に建設が予定される産廃最終処分場の施設配置イメージ図。上は竹鼻地区、下は下中山地区(新潟県提供)

 新潟県が産業廃棄物最終処分場の建設に向け、上越市柿崎区の竹鼻、下中山の両地区で事業化への動きを本格化させている。処分場の供用開始予定は2031年度。23年度は用地の取得や環境アセスメントに着手し、基本設計をまとめる。県内では産廃最終処分場の新設が10年以上ない。上越市での処分場構想はこれまでに2回、住民の反対で頓挫したことから、県は慎重に手続きを進めている。(上越支社・鷲頭泰子)

 「ようやく柿崎の2地区に最終処分場が建設される手続きが始まった。完成に向けてフォローしていく」。上越市のホテルで8月10日に開かれた「上越地区産業廃棄物広域処理対策推進協議会」の総会。会長を務める髙橋信雄・上越商工会議所会頭が、参加者に呼びかけた。

 協議会は1981年に設立され、上越地域の建設、製造業者や自治体、県などで構成。地域に産業を呼び込むためにも重要だとして、産廃最終処分場の設置を求めてきた。23年3月の建設予定地決定は、待ち望んだ朗報だった。

 総会後、髙橋会頭は「既存の最終処分場は...

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