櫛引素夫・青森大教授
櫛引素夫・青森大教授

 北陸新幹線金沢-敦賀(福井県敦賀市)間が3月16日、延伸開業する。沿線の有識者らでつくる「北陸新幹線沿線連絡会議」の発起人の一人で、新幹線が通る地方都市の実情に詳しい青森大社会学部教授の櫛引(くしびき)素夫さん(61)に、敦賀延伸開業が新潟県の上越地域にもたらす効果や取り組むべき課題を聞いた。(上越支社・佐藤雅樹)

-上越地域における敦賀延伸の効果をどう考えますか。

 「さまざまな数字や現象をウオッチしていく必要があるが、上越地域は延伸する地域と離れているため、目に見えるような恩恵は少ないかもしれない。一過性の誘客による経済効果ばかり見ていては持続性を持てず、意味のないものになる。地域の産業や経済を回すためには人の流れを調査しなければならない」

 「大都市ではない沿線地域が...

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