水俣病熊本県で1956年に公式確認された病気。毒性の強いメチル水銀を含む工場排水で汚染された魚介類を食べた人やその胎児が発症し、亡くなった人も多くいる。症状は手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)など。外見的な異常は現れずとも、神経障害や頭痛などに悩まされ続ける人もいる。の症状を訴える新潟県新潟市などの男女らが国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償を求めた新潟水俣病第5次訴訟水俣病被害を訴える新潟市などの男女が2013年12月、国と昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償などを求め新潟地裁に提訴した訴訟。原告が水俣病かどうかや、九州に続き新潟県でも水俣病が発生したことに対する国の責任の有無が主な争点となっている。で、昭電は4月19日、原告26人についてそれぞれ400万円、計1億400万円の支払いを命じた18日の新潟地裁判決を不服として控訴した。昭電が取材に明らかにした。

 昭電は「判決内容を総合的に判断し、上級審の判断を仰ぐため控訴を決めた」としている。

 昭電が控訴したことについて、新潟水俣病第5次訴訟の原告団事務局は「判決翌日の控訴に怒りを禁じ得ない」とした。原告側も控訴する方針で、今後、原告団会議を開いて決定する。

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