
プロ野球のドラフト会議が10月24日に行われる。今季から日本野球機構(NPB)の2軍戦に参加しているオイシックス新潟アルビレックスBCでは、外野手の知念大成、いずれも投手の目黒宏也、下川隼佑、上村知輝の4選手が候補に挙がる。全員複数球団から調査書が届いており、「オイシックス発NPB選手第1号」が生まれる可能性は十分にある。新潟から夢見たNPB入りへ-。運命の日を前に、4選手の魅力を紹介する。
ドラフト会議、オイシックスがメディアシップでPV
日時:10月24日(木) 17時00分~最終指名まで 会場:新潟日報メディアシップみなと広場大階段 入場無料
“新潟一筋”の最速150キロ左腕・目黒宏也
長岡市出身。長岡市東谷小2年時に野球を始め、秋葉中、長岡商高、新潟医福大と新潟県内を拠点に左腕を振ってきた。「地元が田舎なので、都会が苦手なんですよ」と笑う。
大学卒業後に選んだのは、オイシックス。県外の社会人野球チームなどからのオファーを受けたが、そこよりも住み慣れた新潟に残りたかった。しかも、今季からNPB球団と対戦する新生チーム。「運が良かった」と巡り合わせの良さを感じた。

今季はけがで出遅れたものの、5月から先発ローテーションを回り通算成績は4勝7敗。9月には最速を6キロ更新する150キロをマークした。スライダーの回転数は3000回転を超える時もある。「メジャーリーグでもなかなかない数値でちょっとびっくりです」と恐縮する。
5月の復帰登板から先発で安定した投球を見せ5回2失点の好投。打者一巡までの予定を覆し、初登板で初勝利と、鮮烈なデビューを飾った。
「新潟の広い土地や落ち着くところが好き」と新潟一筋で野球に打ち込んできた22歳。来季は新潟を飛び立ち、NPBの1軍でプレーできるか。
生まれも育ちも沖縄の「安打製造機」・知念大成
打率は3割2分3厘でリーグ首位打者に輝いた。129安打もリーグトップで、「安打製造機」と呼ぶにふさわしい活躍だった。3月のリーグ開幕戦で、イースタン初得点をもたらしたのも、知念の打棒からだった。
生まれも育ちも沖縄県の24歳。今季、5年間プレーした社会人野球の沖縄電力から、「若いうちに勝負を懸けたい」と、NPB入りに向けて新潟にやって来た。
本格的に外野手となったのは社会人3年目から。2年目まではチームに左投手が不足していたことから、投手と外野手の両方をこなした。最速は151キロ。50メートルは6秒を切る俊足で、遠投は118メートルの強肩も兼ね備える。

身体能力の高さについては「ずっと外で遊んでいたんですよ。だからじゃないですかね」と語る。沖縄県南城市の奥武島で育ち、小さい頃から、海で泳いだり、釣りにいったりと自然と親しんだ。
「自分の世界を崩されるのが嫌なんですよね」とマイペースな性格を自認する。食事面も、体重管理に気をつけながらも、好きなものを好きなときに食べるという。オフの日は「ぼーっとしている」。
ドラフトの日が近づくが、「気持ちは変わることなく過ごせている。選ばれても、選ばれなくても来年は、今年以上のものを出せるように頑張る」と先を見据えている。