
9棟を焼いた火災=佐渡市春日
新潟県佐渡市春日で11月13日夜に9棟を焼いた大規模火災から1週間余り。鎮火後、丸2日たった16日には焼け跡から再出火した。市消防本部は22日現在、いずれの火災も原因を発表していない。専門家は「2日後の再出火はあまり聞いたことがないが、木材の性質を考えれば有り得なくはない」と話し、内部が燃え止まっていなかった可能性を指摘した。町内の住民は、防火意識の徹底を再確認した。
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市消防は出火から約5時間後に鎮火したと判断。その後も隊員が巡回し、15日午前9時〜午後4時の間に現場から煙が出ているのを計3回確認。その都度放水していた。近くの住民によると、15日午後10時過ぎにも焼け跡から白い煙が立ち上っていたという。市消防本部は16日昼に実況見分を実施したが、再出火の原因は「個別の火災の原因は通常、発表していない」として明らかにしなかった。
長年にわたり火災を研究している東京理科大の火災科学研究所、松山賢所長は、2日後の再出火は非常にまれとし、木造の建物について「柱や梁(はり)などは熱が加わると外側から炭化する。中まで水が浸透しにくくなる」と説明。木材の内部へ炭化が進む中で可燃性ガスが発生するなどの条件がそろい再出火したと推測し、「時間を空けて確認する行為が必要」とした。
春日町内会では...
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